2022年6月7日火曜日

オオワレカラ Caprella kroyeri De Haan, 1849

Amphipoda 端脚目>Senticaudata亜目>Caprellidae ワレカラ科

図1:オオワレカラ 小型雄
2022年5月千葉 干潟のアオサの破片に付着していた
スケールは10㎜


 内湾域のアマモ場に多いワレカラで、雄は体長50㎜以上になる大型種(竹内, 1995)。日本、韓国、ロシア(ウラジオストク)に分布する(Lee & Hong, 2009)。日本では北海道以南の沿岸域でみられる(岡田ら, 1965)。

 本種はシーボルトの採集品に基づいて、はじめて記載された日本産ワレカラである(竹内, 1995)。しかし、詳細なタイプ産地は不明である(Arimoto, 1976)。

 第1触角はとても長く、体長の1/2以上。最長節は第2胸節。鰓は細長く、その基部には鋭い突起がある。第5-7胸脚前節に把握棘がある(竹内, 1995)。

図2:ペニスと腹部付属肢


 腹部付属肢先端付近に多数の小棘がみられる(Arimoto, 1976)。


<参考>
・Arimoto I (1976) Taxonomic Studies of Caprellids (Crustacea, Amphipoda, Caprellidae) Found in the Japanese and Adjacent Waters. Special Publications from the Seto Marine Biological Laboratory, Ⅲ, 229pp.
・Lee KS & Hong SS (2009) Caprellid Fauna (Amphipoda: Caprellidae) of Goheung Peninsula, Korea. The Korean journal of systematic zoology, 25 (3), pp. 317-323.
・岡田要・内田清之助・内田亨(1965)新日本動物図鑑 [中]. 北隆館, 803pp.
・竹内一郎(1995)ワレカラ亜目. In; 西村三郎. 原色検索日本海岸動物図鑑[II]. 保育社, pp.193-205.