旧北区と北アメリカ大陸の北~東部に分布する。多くの種は湧水や渓流などを好むが、湖沼や汽水域、沿岸域に生息する種もいる。日本にはヨコエビ属(Gammarus)が4種分布している。
・チョウセンヨコエビ(G. koreanus):朝鮮半島で記載され、日本では五島列島でみられる。
・ムクダヨコエビ(G. mukudai):壱岐と対馬にだけ分布する。
・ニッポンヨコエビ(G. nipponensis):本州西部、四国、九州に広く分布する。西日本では最もよく見られる淡水ヨコエビのひとつ。
・ミナミニッポンヨコエビ(G. sobaegensis):朝鮮半島で記載された。日本では山口県から報告があるが、富川・森野(2012)によりニッポンヨコエビの誤同定の可能性が指摘されている。
<参考>
・富川光・森野浩(2012)日本産淡水ヨコエビ類の分類と見分け方. タクサ 日本動物分類学会誌, 32 , pp. 39-51.
・Zhonge Hou, Boris Sket (2016) A review of Gammaridae (Crustacea: Amphipoda): the family extent, its evolutionary history, and taxonomic redefinition of genera. Zoological Journal of the Linnean Society, 176 (2), pp. 323-348.
・Tomikawa, K (2017) Chapter9 Species Diversity and Phylogeny of Freshwater and Terrestrial Gammaridean Amphipods (Crustacea) in Japan. In; Motokawa, M & Kajihara, H (eds.). Diversity and Commonality in Animals. Species Diversity of Animals in Japan. pp. 249-266.